第189回 生活習慣病と健康づくり~当院の健康作り事業について~

2012年04月09日

高橋章 成田記念病院フィットネスセンター主任

高齢少子化時代になり、国の医療に対するサービスと国民の医療ニーズは大きく代わってきています。そうした中で、自分の健康は自分で守るという意識を持つことが望まれます。  特に、健康管理は自分で変えていかなければなりません。健康管理の目的としては病気にならないための予防と健康増進です。それを達成するための目標は、生活習慣のゆがみを直すことで、生活習慣病の早期発見のための検査や人間ドックなどを定期的に受けたり、スポーツセンターで汗を流したり、健康教育講座を受講するなどといったことを積極的に取り組むことが必要になります。  現代の死因の原因として米国の統計(1980年)では、生活習慣のゆがみが50%、環境と遺伝がそれぞれ20%、医療の不備が10%などとなっており、今の日本の状態に当てはまっていると思います。  生活習慣は人それぞれ様々ですが、主だった生活習慣を上げると、食事、運動、休養の取り方、飲酒、喫煙ですが、三大習慣は、食べること、運動すること、休養を取るということですが、生活習慣病に関しては、飲酒と喫煙が深く関わっています。  健康な生活習慣を持つための条件について阪大の森本先生は「たばこは吸わない」「過度の飲酒はしない」「朝食はとる」「運動をする」など8項目上げています。  指定運動療法施設である当院では、愛知県社会事務局から委託されて政府管掌健康保険の人たちを対象に健康づくり事業を行っています。具体的には、検診を行い、その結果を参考にして保健師や栄養士、それに健康運動指導士が生活習慣の改善のためのプログラムをたてます。そのプログラムに従って6か月間、月1回チェックし、改善の度合いを調べます。  この事業を発展させた形で、当院では、新しく政府管掌健康保険の人たちだけではなく、当院の健康管理センターで検診を受けた人たち全員を対象に検診の結果に基づいて皆さんの健康づくりをサポートする事業を立ち上げることにしていますのでぜひ参加して欲しいと思います。