第151回 看護師の育成-看護教育の昨今

2012年03月02日

東三河看護専門学校 副校長 世古 美恵子 第151回 H15.6.19

 東三河看護専門学校は医療法人明陽会が設置主体になって平成3年4月にスタートしました。当時の社会背景は、少子高齢社会を目前にして、看護の質と量を確保し、看護力の底上げが大きな課題になっていました。このため、「高度医療を計画的に推進するための人材の確保と育成」を目的に開学しました。
 看護教育は、欧米では看護師が看護教育をしています。しかし、わが国は、戦前は医師が看護教育に携わってきました。欧米では医師と看護師は対等な関係として発展してきましたが、わが国では医師と看護師は主従の関係でスタートしたといえます。しかし、戦後、看護教育の大改革が行われ、欧米のシステムが導入されました。
 少子高齢化社会を前にして看護の質の向上と人材の確保が急務となり、四年生大学を増やす政策が打ち出され、看護大学院を設置してある大学もあります。
 医療の進歩はめざましいものがあり、それに伴って看護内容も複雑多岐になっています。こうした看護を取り巻く環境に対応するための看護の質は徐々ではありますが整備されてきています。
 東三河看護専門学校では、2年前の平成13年度から、看護レベルの向上を図るため、2年の看護教育課程を3年課程に変更し、高度な看護技術を持った看護師の育成に全力を挙げて取り組んでいます。
 看護を取り巻く環境は厳しさを増し、高度化しています。こうした変化に的確に対応した看護師を育てることが私たちの使命だと考えています。

成田記念病院季刊誌「おだいじに」No.46より