成田記念陽子線センター
食道がんの陽子線治療の特徴は、エックス線に比べ心臓や肺への放射線の線量を軽減させることができます。これにより、従来のエックス線と抗がん剤との併用療法での問題点を解決できる可能性があります。
食道がんの進行の程度は病期（ステージ）として分類され、早期から進行するにつれてStage 0～Ⅳまでとなります。エックス線と抗がん剤との併用療法では、Stage I～IIIおよび遠隔転移のないIVにわたる多くの患者さんが適応となります。Stage Iではすでに手術に匹敵する成績の可能性が示唆されています。Stage II,IIIでは抗がん剤と手術を併用した治療の成績に及ばないものの比較的良好な成績が示されています。
陽子線ではこれらエックス線を利用した場合と同等以上の結果が期待されています。病理検査で扁平上皮癌と診断された場合には、原則として入院で抗がん剤を併用します。
治療期間はがんの部位により異なりますが、30～35回で約6～7週間で行います。
治療は月曜日～金曜日まで1日1回行います。土曜日、日曜日、祝日はお休みですが、年末年始やゴールデンウィークなどは治療する場合もあります。