第133回 高齢社会と看護婦 ~健康な長寿への支援~

2012年02月12日

成田記念病院 総婦長 石田 邦子 第133回 H13.12.20

 高齢化社会に向けて国の施策としては、21世紀における国民健康づくり運動があり、日本看護婦協会では、新しい看護提供システムとして町の保健室事業などがあります。
 町の保健室事業は、私たち看護職能団体が、学校に保健室があるように町にも保健室がある町づくりを目指し、平成13年度から、地域の不特定多数の市民の方々を対象に全国7カ所でモデル事業としてスタートしています。子育て、心の健康、生活習慣、介護などさまざまな問題を身近な看護婦に気軽に相談できる場と機能の提供を目指しています。
 お年寄りにとって避けたいのは、寝たきりになることですが、国の施策の中に「寝たきりゼロへの十か条」があります。それを紹介します。

 1脳卒中と骨折予防 寝たきりゼロへの第一歩
 2寝たきりは寝かせきりから作られる。過度の安静逆効果
 3リハビリは早期開始が効果的。はじめようベッドの上から訓練を
 4暮らしの中でのリハビリは食事と排泄、着替えから
 5朝起きて、まずは着替えて身だしなみ。寝・食分けて生活にメリとハリ
 6「手は出し過ぎず、目は離さず」が介護の基本。自立の気持ちを大切に
 7ベッドから移ろう、移そう車イス。行動広げる機器の活用
 8手すり付け、段差をなくし住みやすく。アイデアを生かした住まいの改善
 9家庭(うち)でも社会(そと)でも喜び見つけて。皆で防ごう閉じこもり
 10進んで利用、機能訓練とデイ・サービス。寝たきりなくす人の和、地域の輪
です。

成田記念病院季刊誌「おだいじに」No.40より