高気圧酸素治療のご案内

1.高気圧酸素治療の目的

 大気圧より高い気圧環境の中で、100%の酸素を吸入することにより血液中の酸素を増加させ、酸素不足の状態にある組織に対して改善を図り、治療効果を高めることが期待されます。現在保険医療で認められている疾患と治療期間は下記の通りです。

2.高気圧酸素治療の内容

・高気圧酸素のタンクの中で、加圧15分間、2または3気圧で1時間、減圧15分間の計約1時間半入ります。
・実際の治療内容については、治療前に改めて注意事項等を、臨床工学技士から説明を行います。
・治療回数は上記疾患毎の回数まで可能ですが、経過により短期間で終了することもあります。
・治療のタンクには専用の治療衣で入っていただきます。
・治療に使用するタンクは小さく、閉所恐怖症の方は当院タンクでの治療はできません。
・発火の恐れがあるため、治療タンク内に私物を持ち込めません。
・治療中は臨床工学技士がタンクの脇に付き添います。
・マイクを通じて、タンク外の臨床工学技士と会話をすることが可能な為、気分が悪くなった時などは申し出てください。
・治療中に変わったことがあれば、治療を途中で中断することは可能です。
・また緊急で治療を中断しなければならない場合、緊急減圧に伴う危険はありますが、急いで減圧する可能性もあります。

3.治療日時

・毎週月~土曜日
・予約枠 ※土曜日は、①,②の枠のみ
  ①9:00~10:30
  ②11:00~12:30
  ③14:00~15:30
  ④16:00~17:30

4.高気圧酸素治療に伴う合併症とその可能性

1.気圧障害
 ①聴覚障害:耳痛、鼓膜内出血、滲出性中耳炎、鼓膜損傷(耳出血、聴覚障害)
 ②肺の損傷:気胸、縦隔気腫
2.酸素中毒
 ①肺酸素中毒:気道刺激症状、胸痛
 ②中枢神経酸素中毒:全身性痙攣、意識消失

上記合併症が起こりえる為、治療開始前に耳鼻科の受診や、レントゲン検査による気胸の確認を行うことがございます。その結果、高気圧酸素治療を行わない可能性もあります。

5.治療室内に持ち込めないもの

・高気圧酸素装置は100%酸素で気圧を上げるため、燃えるもの、壊れやすいもの、患者様や装置を傷つける危険のあるものは持ち込むことが出来ません。

例:マッチ、ライター、たばこ、使い捨てカイロ、携帯電話、時計、補聴器、アクセサリー、入れ歯、かつら、ウィッグ、機械製品全般・・・等

6.連絡先

本治療についての質問や、治療の前後に緊急の事態 が発生した場合、下記まで連絡して下さい。

成田記念病院 高気圧酸素治療担当:臨床工学技士 牧野
住所:愛知県豊橋市羽根井本町134 電話:0532-31-2167(代表)