第191回 生活習慣病と健康管理―肥満は万病のもと!夢ではない、ウエスト85センチ

2012年04月11日

足立幸子 医療法人松柏会国際セントラルクリニック保健師

 生活習慣病は、日頃の生活習慣で発症・進行する病気(糖尿病、心臓病、脳卒中、がんなど)です。  生活習慣病が怖いのは、ほとんど自覚症状がなく、日本人の三大死因にもなっているがん、心筋梗塞、脳卒中のほか、死の四重奏(肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病)の原因になっているためです。  最近、メタボリックシンドロームということが盛んにいわれていますが、肥満+高血圧、高脂血症、高血糖が2つ以上ある場合をメタボリックシンドロームといいます。  メタボリックシンドロームの条件としては、「周囲(おへその高さの腹囲)男性85センチ以上、女性90センチ以上」で、「腹囲+血中脂質、空腹時血糖、血圧値の2つ以上当てはまる場合①脂質 中性脂肪150mg/dl以上、またはHDLコレステロール40mg/dl以下②空腹時血糖 110mg/dI以上(Hbaic:5・5以上)③血圧 収縮期血圧(最大血圧)130mmHg、または拡張期血圧(最低血圧)85mmHg以上で、①~③のうち2以上当てはまる場合となっています。  生活習慣病やメタボリックシンドロームになる原因は「近くでも車、自転車、エレベータ・エスカレーターを利用する」「休日はごろ寝、動かない、運動が少ない」「早食いで、満腹まで食べる」「野菜が嫌いで、肉が好き」「間食や夜食で食べ過ぎ、やけ食い」などです。  肥満やメタボリックシンドロームの予防法は①日常生活の中で、身体を動かす②食事はゆっくり食べる。脂、油、甘い物、アルコールなどは控えるなど食生活に注意する③禁煙をし、体重、ウエストを定期的にチェックし、記録する④食べたら動いたり、歩くこと――などです。  しかし、最も大事なことは、自分の体、健康は自分で守るという強い意識を持つことです。