第136回 心臓ドックの意義について ~あなたの心臓は大丈夫ですか~

2012年02月15日

成田記念病院 健康管理センター長 神戸 忠 第136回 H14.3.19

 成田記念病院の人間ドックの内容は半日ドック、一般ドック、特殊ドックなどがありますが、中でも特殊ドックとは脳ドック、肺ドック、婦人科、骨などのドックです。これに加えて昨年から心臓ドックを始めました。
 この心臓ドックを始めた目的は、心臓病を早期に発見することと、突然死の予防です。心臓病を早く見つけて治療すれば入院して手術をするよりも費用はかなり安くすみます。心臓ドックは心臓の異常な状態を早期発見することが出来るのです。
 現代はストレス社会です。そのストレス社会を反映して突然死で亡くなる人が増加し、社会的な問題になっています。突然死の定義は24時間以内に原因が分からないまま亡くなることです。
 しかし、突然死の原因疾患をよく調べてみると1時間以内に亡くなってしまう心臓病が約8割占めており、突然死には心臓病の多いことが分かっています。
 突然死を招く心臓病の中で多いのが心筋こうそく、つまり冠状動脈の硬化症です。ついで狭心症、心臓の筋肉の病気である肥大型心筋症と拡張型心筋症です。
 従ってこうした心臓の病気を早く見つければ、治療方法はあるので突然死を未然に防ぐことが可能なのです。
 心筋こうそくや狭心症を引き起こす危険因子は、たばこ、高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病、ストレス、運動不足などです。
 心臓ドックの内容ですが、超高速CT、24時間心電図、運動負荷試験、超音波による心エコーなどによって心臓の異常を早期に発見します。
 当健康管理センターの心臓ドックは先端医療機器が大変充実しているので突然死が心配な方や心臓を調べてみたいと思われている方は心臓ドックの受診をお勧めします。

成田記念病院季刊誌「おだいじに」No.41より