第137回 人生の後半戦を美しく ~しわ・しみの最新治療~

2012年02月16日

愛知医科大学 形成外科教授 青山 久 第137回 H14.4.26
 
 年配の方にとってしわやしみは大敵で、「なんとかならないか」とか、「年だから」と悩んだり、あきらめているケースが多いと思います。しかし、しわやしみがあるからといってあきらめることはありません。今ではレーザー光線を照射すればきれいに治すことができるようになりました。
 しわやしみは、薄ければ化粧で隠すことは可能ですが、濃くなると化粧で隠すことは無理で、しわやしみ取りの治療が必要となります。その効果的な治療がレーザー光線を照射する方法で、レーザー光線を照射するだけで、しわやしみはきれいになくなります。
 しわやしみのある患者さんの悩みは計り知れないものがあります。こうした悩みは患者さんと接している私には痛いほど理解できます。
 それだけにしわやしみがとれた時の患者さんの喜びは大変なもので「人生がこんなに楽しいということを忘れていました。今は気分そう快で、充実した毎日を送っています」という患者さんがほとんどです。
 レーザー光線の治療対象はしわ、しみのほか、あざ、ほくろなどです。
 レーザー光線の治療の特徴は、治療の時間が短い、痛みがほとんどない、治療は外来ですむ・・などのほか、レーザー光線をしみやしわに照射することによってその周辺のこじわも消えることです。このため、顔全体がすっきりとし、実年齢よりもかなり若く見え、中年の女性は「みんなから5歳以上は若返ったと言われます」と、喜んでいます。
 アメリカでは、約一千万人以上の人が美容医療を受け、その大半の人がしわ取りで、アメリカではしわ取りは何も特別なことではなく、日常的なことなのです。高齢社会の日本でもしわやしみに対する関心は今後ますます高まってくるのではないかと思います。

成田記念病院季刊誌「おだいじに」No.41より